テスト見積りの2大アプローチ
テストの工数見積り技法は、大きく2系統に分類されます。
| アプローチ | 根拠 | 代表的な技法 |
|---|---|---|
| メトリクスベース | 過去の類似プロジェクトの実測データ | バーンダウンチャート、欠陥除去モデル、過去実績からの外挿 |
| 専門家ベース | 担当者・有識者の経験と知見 | ワイドバンドデルファイ、プランニングポーカー、チームによる合意 |
試験では「この見積り方法はどちらのアプローチか」を判別させる問題と、 シナリオに適した技法を選ばせる問題の両方が出ます。
ワイドバンドデルファイ
専門家ベースの代表格です。
- 複数の専門家が独立に(互いの値を見ずに)見積もる
- 結果を持ち寄り、ばらつきの理由を議論する
- 再び独立に見積もる — を収束するまで繰り返す
声の大きい人に引きずられずに、集団の知見を見積りに反映できるのが利点です。 プランニングポーカーはこのアジャイル版といえます。
3ポイント見積り
不確実性を扱う技法です。楽観値(O)・最頻値(M)・悲観値(P) の3つを見積もり、 期待値を計算します(PERT法では E = (O + 4M + P) ÷ 6)。
例: 楽観4日・最頻6日・悲観14日 → E = (4 + 24 + 14) ÷ 6 = 7日。 単純平均(8日)より最頻値に寄った値になるのがポイントです。
見積りに影響する要因
見積りの前提として、シラバスは次のような要因を挙げています。
- プロダクト特性: 品質リスクの高さ、テストベースの品質、複雑さ
- 開発プロセス特性: SDLCモデル、ツール、チームの安定性
- 人の特性: スキル・経験、ドメイン知識
- テスト結果: 検出された欠陥の数と修正コスト
「見積りは一度出したら変えない」は誤りで、テスト結果や状況の変化に応じて再見積りするのが 正しい姿勢です。
学習のポイント
見積りの数値計算(3ポイント見積り)は確実な得点源です。あわせて 「メトリクスベースか専門家ベースか」の分類判断を演習で反復しておきましょう。